神社とお寺は日本人にとって馴染み深いものですね、ですがその違いを知る人は少ないようです。「神社とは?」の項で述べましたが、神社はもともと祭事の祭に臨時で立てる祭壇でしたが、お寺はもともとどのような意味合いからつくられたのでしょうか。


「もともとお寺は雨期のみ使っていた」

出家という言葉をきいたことはありますよね。言葉のとおり家を出ることが前提となるので野宿をすることになります。仏教の発祥地であるインドでは雨期になると虫などを踏みつけてしまうことがあるので無駄な殺生を避けるために、外に出歩きしないで瞑想を行う場所としてお寺が作られました。結論をいうと神をまつる場所が神社、仏教の僧の居場所がお寺ということになります。


「なぜ神社とお寺は混同するのか?」

もともと神道と仏教は違うものですが、私達は神社とお寺の違いが何故わからないのでしょう。昔話になりますが、6世紀に仏教が日本に伝来した後、仏教と神道を同一のものとする考え方「神仏習合思想」が生まれました。そのときから神仏が融合した世界が生まれ、神社の隣に神宮寺を建てたりお寺に鎮守神を祀ったりすることが行われました。このようなことは明治初期に「神仏判然の令」が出されるまで長きに渡り続きました。現在では神社とお寺は分けられていますが、神社に鐘があったりお寺に鳥居があったりと不自然なつくりになったものがあり混同する原因となっています。


「簡単な神社とお寺の見分け方」

神社は鳥居、というイメージが強いですが「神仏習合思想」の名残で鳥居だけでは見分けることができません。ちょっと専門的な言葉になりますが、皆さんは千木(ちぎ)と鰹魚木(かつおぎ)をご存知ですか?実は神社には千木と鰹魚木が必ずあり、これらはお寺にはありません。これなら簡単に見分けがつきそうですね。


千木   鰹魚木
千木   鰹魚木


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